2021.11.03 22:39

東京バレエ団「中国の不思議な役人」

週末の東京バレエ団公演応援第2弾。本日は「中国の不思議な役人」篇です。

「中国の不思議な役人」はモーリス・ベジャールが1994年に振り付けた作品。音楽はベラ・バルトーク。東京バレエ団の初演は2004年2月。

長らく中国の役人を踊っていた木村和夫さんが2017年度に退団したため、しばらくこの作品の上演はないものと思っていましたが、去年4月に入団した大塚卓さんが役人にキャスティングされて果敢に挑みます。

 ◆ 東京バレエ団「中国の不思議な役人」大塚卓インタビュー(NBS Newsウェブマガジン 10月20日)

 ◆ 東京バレエ団「中国の不思議な役人」主演!大塚卓〜ベジャールの振付は、動きに終わりがない。踊っていて「自由」を感じます(バレエチャンネル 10月31日)

そらで歌えるまで曲を身体に入れてから踊るという大塚さん、インタビュー当時は毎日、家で作品の音楽を流してずっと聞いていたとのこと(今もそうでしょうか)。一つの作品を踊るためにこんなに音楽を聞くのは初めてかもしれないとも。


「中国の役人」でこちらも大変重要な「娘」は宮川新大さんと池本祥真さんのダブルキャスト。宮川さんは前回に続き2度目、池本さんは初役です。

 ◆ 今の自分にあった表現を ―「中国の不思議な役人」&「ドリーム・タイム」、2作品に出演する宮川新大(東京バレエ団ブログ 10月28日)

 ◆ 役の内面を理解し、動きを台詞のように ―池本祥真、「娘」役に初挑戦!(東京バレエ団ブログ 11月1日)

ヒール付きの靴にはやはりお二人とも苦戦しているようですが、池本さんは足元が不安定になるのを逆に利用して女性的なラインを表現できたらと。宮川さんによると、娘の服装は踊りやすいそうです。


今回の上演に当たっては、モーリス・ベジャール・バレエ団で長く活躍し、この作品の創作過程にも立ち会い、初演で役人にキャスティングされた小林十市さんが指導しています。

 ◆ 自身の中に言葉をもってないと動きに現れない ―小林十市の語る「中国の不思議な役人」の世界(東京バレエ団ブログ 10月27日)

 ◆ 小林十市のオンライントーク vol.1 ―「中国の不思議な役人」初演時の裏側と作品の魅力(Youtube 10月30日)

「中国の不思議な役人」は踊る演劇と語る小林さんは、「音」の重要性についても繰り返し触れています(オンライントークは近々続きがアップされるのでしょうね)。

できれば無頼漢の首領(シェフ)を踊る鳥海創さんと柄本弾さんのインタビューも読みたいところですが、公演も迫っていることなので、それはなかなか難しいでしょうか。


東京バレエ団「かぐや姫」「中国の不思議な役人」「ドリーム・タイム」

 11月6日(土) 14:00
 11月7日(日) 14:00
 東京文化会館

 チケットはNBSチケットセンター他で発売中